陸上植物の進化
陸上植物の進化
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最初の陸上植物・コケ植物
陸上植物は、緑藻類の一部から進化しました。陸上で生きていくため、乾燥から身を守り、細胞壁が強くなって体を支えられるようになりました。最も古い陸上植物の化石は、古生代オルドビス紀前期(約4億7000万年前)のゼニゴケの仲間の胞子と胞子の入った袋ですが、陸上植物の姿が残された最も古い化石は、古生代シルル紀中期(約4億2500万年前)のクックソニアです。これはリニア植物の一種で、根も葉も無く、先端に胞子の入った袋を持ち、水の通る管を持っていました。リニア植物は、古生代デボン紀にかけて繁茂しましたが、絶滅しました。
シダ植物の誕生と繁栄
その後、陸上植物は大型化し、古生代石炭紀(約3億5900万~2億9900万年前)には川や海の近くの湿地に大森林ができました。このころは現在の熱帯雨林に生えているような被子植物は無く、リンボクの仲間(シダ植物ヒカゲノカズラ綱)が多く生えていました。これらの植物が地中に埋まり、やがて石炭となり、人類の文明を支えることになりました。なお、「石炭紀」という地質時代は、イギリスで石炭が多く採れることから名付けられました。
種子植物の誕生と進化
古生代デボン紀中期(約3億8500万年前)には、種を作る植物(種子植物)が出てきました。これらの植物は、コケ植物やシダ植物と違って、水が無くても子孫を残すことができます。この種子植物から裸子植物や被子植物の祖先が出てきました。
中生代白亜紀の初め(約1億4000万年前)、主にシダ植物と裸子植物、その他種子植物が茂っていました。裸子植物の種類は現在よりも多く、繁栄をしていました。しかし、約1億3000万年前に現れた被子植物がどんどん多様化して広がっていき、白亜紀の終わり(約6500万年前)までには被子植物が大部分を占めるようになりました。
被子植物の特徴の1つに「花」があります。最初の花は1~2ミリメートル程度の小さなものでしたが、白亜紀後期(約1億年前)以降になると、派手な花が増え、また、受粉に昆虫を利用するようになったことで、花の構造が特殊化していきました。