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祝口観音の滝(いわいぐちかんのんのたき)上天草市

祝口観音の滝のイメージ1
祝口観音の滝のイメージ2

所在地

上天草市松島町教良木祝口

利用案内

  • 駐車場:教良木ダム周辺
  • トイレ:教良木ダム駐車場

解説

自然が作ったウォータースライダー・・祝口観音の滝

教良木ダムに注ぎ込む滝

松島町教良木地区にある、教良木川の上流に、昭和61年に飲料・農業用水を湛えるダムが完成しました。その教良木ダムに注ぎ込むように落ちるのが祝口観音の滝です。白岳砂岩層の緩やかな傾斜に沿ってできた滑り台のような滝です。一般的なイメージの、水が落下して水しぶきがほとばしるような滝ではありませんが、木々の緑の中を一本の白い水流が流れる様は、夏の暑さを忘れさせてくれます。

滝はこうやってできた

祝口観音の滝がある川は、教良木川の支流になります。この支流の下流や教良木川は、比較的柔らかな地層である教良木層が分布する場所を流れています。 本流と支流での地層の削られ方は、本流の方が水量が多いためより多く削られていくことになります。そのため、教良木川本流と支流の出口との境では次第に段差が生じてきます。このような段差が生じると、支流の出口には小さな滝ができます。この小さな滝は、支流の出口を削りながらどんどんと後退していくことになります。つまり滝が上流の方に移動していくことになるのです。しかし、川底をつくっている地層が固い岩石になると、浸食するスピードは弱まります。滝のあるあたりは白岳砂岩層とよばれる固い砂岩の地層からできているため、現在では祝口観音の滝のところで川の浸食が行われていることになります。固い岩盤の所まで削り込むと、次は固い岩盤を溝のように削り始めます。そのため祝口観音の滝だけがまわりより少しくぼんでおり水の流れる水路を形成しているのです。
祝口観音の滝をよく見てみると、この滝が滑り台のように流れ落ちるています。この傾きは、このあたりの地層の傾きに影響されています。祝口あたりの白岳層は、現在の滝の斜面と同じ傾きになっているため、地層の面に沿って削られ、水が滑り台を滑るように流れる緩やかな滝となりました。

参考文献

『5万分の1表層地質図「三角・教良木・水俣」』 豊原富士夫・長谷義隆 土地分類基本調査 1989

周辺情報

天草五橋、天草松島の多島海、干潟の生物、金性寺、教良木ダムなどが見どころです。

地図

関連する情報

松島の多島海

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