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松島の多島海(まつしまのたとうかい)上天草市

松島の多島海のイメージ

所在地

上天草市松島町

利用案内

  • 駐車場:展望所に数台
  • トイレ:あり

解説

絶景かな!絶景かな!天草松島

松島の海

天草地域は、有明海と不知火海に囲まれ、上島、下島をはじめ大小120の島々からなっています。特に松島付近は、30余りの小さな島々と平瀬が石庭の庭石のように点在し、心が落ち着く景色を見せてくれます。松島のように、ある限られた地域に多くの島が存在する場所を多島海と呼びます。 仙台の松島、瀬戸内海、長崎の九十九島、地中海のエーゲ海 などが有名です。

天草 松島の多島海の成り立ち

松島の島々はどの様にしてできたのでしょうか。
島ができる主な原因を考えると、
(1)火山などの活動によってできたもの
(2)大地に横から大きな力が加わり地層が押し曲げられて海底が隆起して島になったもの
(3)陸地で山が削られた後その辺り一帯が地盤沈下を起こし沈んだため山の山頂や尾根の部分だけが海面上に残り島と なったもの
(4)陸地の山が山崩れを起こし大量の土砂が海に流れ込み多くの島をつくったもの
が考えられます。松島の島々はどのタイプにはいるのでしょうか?
松島の島々の地質を調べると、砂岩や泥岩などの堆積岩からできています。
そのため(1)ではありません。また、(4)のタイプであれば、各島々は巨れきと土砂でできていることになりますがこれらの島々にはかたい堆積岩からなる地層が見られるためこのタイプでもありません。松島の多島海の成り立ちには(2)と(3)が関連しています。横から大きな力が加えられ地層が押し曲げられ山地をつくった時代がありました。このときできた山地が、千巌山や次郎岳、高舞登山(たかぶとやま)から南に続く山並みです。山地を形成した後の天草全体の動きを見ていくと、土地が上昇したことを示す海岸段丘といわれる地形が下島北東部や、天草上島北海岸に見られるのですが、天草下島中央部から南部及び大矢野島南西部から松島、御所浦島にかけては見られません。その代わりに天草下島中央部から南部及び大矢野島南西部から御所浦島にかけては複雑な海岸線(リアス式海岸)が見られます。このことは、天草の北側で土地が隆起し、南側で土地が沈んいることを示しています。
天草松島の島々は、元々山の山頂だった部分が土地が沈んでいったため取り残されて島になったものです。

高舞登山(たかぶとやま)に登ってみよう!

熊本方面から松島市街へ入り、しばらくして左へ(阿村方面)入ると高舞登山(標高117m)の登り口です。天気の良い日は、雲仙、八代、阿蘇、宇土半島まで一望できます。高舞登山はあまり有名ではありませんが、多島海を見る絶好の場所です。

参考文献

『日本の地形7 九州・西南諸島』 町田洋ほか 東京大学出版会 2001
『5万分の1表層地質図「三角・教良木・水俣」』 豊原富士夫・長谷義隆 土地分類基本調査 1989

周辺情報

近くには、ビジターセンター、マリンステーション、シードナツ、天草青年の家などがあります。

地図

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