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松島のウミホタルと夜光虫(まつしまのうみほたるとやこうちゅう)上天草市

所在地

上天草市松島町西目海水浴場

利用案内

  • 駐車場:100台(有料を含む、7/1~8/31)
  • トイレ:あり(7/1~8/31)

解説

幻想的な光る海の住人

ウミホタルとよく間違われるのが、夜光虫です。夜光虫はウミホタルと全く種類が違います。光り方や光の色も違います。夜光虫の正体は、赤潮の原因となる植物プランクトンの一種です。顕微鏡で見ないとその姿をみることはできません。ちなみに写真はウミホタルの発光色です。夜光虫は、もっと緑がかった色を出します。船で夜、赤潮の中を走ると、曳き波がぱぁっーと明るく光ります。とても幻想的で感動します。海岸などでも真っ暗なところで赤潮が発生してると見えるそうです。ウミホタルと違って砂地にしかいないというわけではなく海面を漂っているものなので、運がよかったら見れるかもしれません。採集はプランクトンネットを用いないとだめかもしれません。また、飼育するのも難しいでしょう。

なぜ光る・・・

体の中の発光物質を体外に放出するからです。それが海水中の酸素にふれると青白く発光します。ということは、死んでしまったウミホタルでも光るのか?そうです。光るのです。簡単にいえばその発光物質さえあればあとは酸素にふれさせてやれば光るので、乾燥させてもその後、すりつぶして水をかけると光ります。戦時中は特攻機の斥候などの利用や灯火管制下の街ではちあわせを防ぐために、帯に液を染み込ませたり、トイレの取っ手に塗った例もあったそうです。ちなみに、南方に持っていったものは途中の船の中で湿気を吸ってしまい使い物にならなかったそうです。

仕掛けをつくって採集しよう

ペットボトルやインスタントコーヒーの空き瓶のふたに穴をいくつか開けます。ウミホタルは肉食なので、えさはソーセージや魚の切り身などをその中に入れときます。すると20分ぐらいで仕掛けの中にはたくさんのウミホタルが・・・。それらを何か容器に移すと一晩中青白く光ってますよ。

ウミホタルを飼う・・・

簡単に飼育することができます。昼間休むための砂を入れて、海水を入れあとはエアレーションすれば完成です。エサを夜にあげると朝には無くなっています。恐るべしウミホタルの食欲です。うまくすれば繁殖もすると思います。ミジンコのようにメスの殻の中に卵を持ちます。普通に飼っているとたまに光るのですが、光るのを見たいときは、海水などを凍らせて入れるとびっくりして光ります。あまり光らせすぎると死んでしまうおそれがあります。

どこで観察できる?

ウミホタルを見たかったら確実なのは松島町の桶合島の海水浴場か西目海水浴場です。ウミホタルは浅い砂地のあるところには大抵はいるので、夏にキャンプしたついでに海岸を見てみるのもよいでしょう。波が無い日がよく見えます。季節は春から秋にかけてです。ウミホタルも夜光虫も、真っ暗なところでないと見つけにくいと思います。実は、この真っ暗というのがなかなかないんですよね。安全面に気をつけて観察してみてください。きっと感動します。

参考文献

『学習自然観察 海の生き物の飼い方』 富田京一監修 成美堂
『総合百科事典ポプラディア』 ポプラ社

周辺情報

近くには、永浦島のハクセンシオマネキ、天草ビジターセンターなどがあります。

地図

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早崎海峡のイルカ

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