手作り醤油と干し味噌(てづくりしょうゆとほしみそ)あさぎり町
所在地
球磨郡あさぎり町
利用案内
- 駐車場:
- トイレ:
解説
今も続く手作りの味
香り高い手作り醤油
味噌と醤油は日本の料理には欠かせない調味料です。今では日本だけでなく世界中で使われるようになりました。今では醤油はお店で買ってくるのがあたりまえですが、昔は自分の家でつくる所が多かったそうです。今でもあさぎり町須恵の平山では多くの家が醤油を自分の家でつくっているそうです。
醤油を仕込む時期は、例年8月頃です。まず、大豆を大釜で柔らかく煮ます。次に小麦(裸麦を混ぜる事もあります)をよく煎り、手臼で挽いて挽き割りにします。この小麦と水気をきった大豆をネコブクの上でよく混ぜ、とっておいた去年の醤油麹の花(なければ大豆の煮汁で湿らせた麹)を混ぜて上からムシロと新聞紙を被せて寝かせます。一週間ぐらい時々混ぜていると全体に黄色い麹がつきます。これを醤油桶に移し水と塩を加えてよく混ぜます。これをもろみといいます。このもろみを寝かせるんですが、最初のうちは時々混ぜてやる必要があります。3~4ヶ月たったころ、醤油桶の中にウケという竹を編んだ筒状のすのこを立てます。ウケには濁った汁が貯まるので、これを汲み出し、桶に戻してやります。数回汲み返しを行うと澄んだ汁が貯まるようになります。これが一番醤油です。これを汲んで瓶に保存します。12月頃、寒の水を桶に加えます。最後にもろみを麻袋に入れ重しをかけて絞り二番醤油を取ります。
須恵の名物「干し味噌」って何?
干し味噌というのを聞いた事がありますか。一番醤油をとった後の醤油ガラに柚の皮やショウガ、ゴマ、こしょうなどをすり入れ小さな団子にして干したものを球磨では干し味噌といいます。残ったものをおいしく食べて捨てることはないということになりますからとても環境にもやさしい食べ物といえます。また、塩分が多いので、保存がよくきくというのも魅力の一つです。冷蔵庫に入れておけば、1年くらいは保存できるということでした。もちろん合成保存料などの添加物は一切なしです。
干し味噌を食べてみよう
この干し味噌ですが、そのままご飯にかけて食べることが多いようです。普通に市販されている味噌よりもかなり塩辛い感じがします。、柚やショウガなどの風味が加わり、味も香りも良いのが干し味噌の魅力の一つです。また、あぶって食べるという食べ方もあります。あぶると一層香ばしさがでて、ご飯が進みます。お酒のつまみとしてもお勧めです。