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伊倉の練り嫁行列と節頭馬追(いくらのねりよめぎょうれつとせっとううまおい)玉名市

伊倉の練り嫁行列と節頭馬追のイメージ

所在地

玉名市伊倉

利用案内

  • 駐車場:なし
  • トイレ:なし

解説

伊倉両八幡宮の祭り

伊倉八幡宮

伊倉の八幡宮は、北八幡宮と南八幡宮が道路を挟んで向かい合って建てられています。伊倉八幡宮の古宮は縁起によると神社の創建は和銅2(709)年で、現在地に移ったのが正平6(1351)年であると伝えられていますが、確かなことは分かっていません。またなぜ、向かい合わせに2つのお宮が建てられたのかも分かっていません。現在、両神社の春の大祭は4月中旬の日曜日に、また、秋の大祭は10月中旬の日曜日にあり、「ねり嫁行列」、「馬追節頭」が行われます。

ねり嫁行列

春と秋の大祭では、美しく着飾った未婚の女性が行列を組んで町内を練り歩きお宮参りをする「ねり嫁行列」が行われます。この「ねり嫁行列」は、昔の「人身御供の故事」を今に伝えたものです。「祭りが近づくと、若い娘のいる家に白羽の矢がささり、その家の娘を人身御供としてさし出さねばならなかった。そうしないと作物が荒らされてしまうのである。ある年、山法師がこれを聞き、作物を荒らしていた怪物を退治してみるとそれは大きなヒヒであったという。その後、若い娘たちが感謝の意を表すために大祭の時に宮参りをするようになった。」ということです。古くは「かつぎ練り女房」と言われたそうで未婚の女性で神様にお供え物をする役目だったそうです。「ねり嫁行列」は、「馬追節頭」と共に祭りのハイライトにもなっています。

節頭行列

春と秋にある大祭を受け持つのが節頭区です。今は、節頭区は地区ごとに輪番で順に担当しています。節頭は親子で行われます。親は大節頭、子は小節頭といい、「神宝」、「神具」、「神撰(米)」を奉納する大切な役目があります。節頭が乗る馬の手綱をとるのを「仲間(ちゅうげん)」といい、「仲間」の馬追は動きが激しいため体力のある青年が勤めています。秋の大祭では節頭の親子を乗せた馬を宮の馬場で追い回し、それから鳥居下の石段を一気に駆け上がります。ここは祭りで一番の盛り上がりをみせるところであり、「仲間」最大の見せ場でもあります。

参考文献

『歴史玉名 第14号』 玉名歴史研究会 1993
玉名市史編集委員会  『玉名市史 資料篇3 自然 民俗』 玉名市 1993

周辺情報

近くには、県指定天然記念物「唐人船繋(ふねつなぎ)のイチョウ」、補陀落渡海碑などがあります。

地図

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