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菊池の柚餅子(きくちのゆべし)菊池市

菊池の柚餅子のイメージ

所在地

菊池市隈府

利用案内

  • 駐車場:
  • トイレ:

解説

風味豊かな菊池の味

ユベシはもともとユズを使った保存食です。ユズの頭の部分を水平に切り、中身をくりぬき、米の粉(小麦粉)にみそ、ごま、ショウガ、コショウなどを混ぜたものを詰め、蒸したものを藁苞(わらづと)に入れ、一ヶ月以上干したものです。
熊本県では、このようなユベシは球磨地方や矢部、清和など山間地で作られ、お茶請け、ご飯のおかず、酒の肴に使われてきました。菊池でも農家の保存食として作られていたそうです。
このユベシをお菓子にしたものが「菊池の柚餅子」です。明治の初め、西南戦争の後、細川藩の御用菓子司だった島津屋又平と言う人が菊池に引っ越し、工夫と改良を重ね今のような柚餅子を作ったそうです。
砂糖、すり下ろしたユズの皮を煮たもの、漉した麦みそをよく練り、さらに餅米の粉、うるち米の粉を入れよくこねたものを真竹の皮で包んだものを蒸して作ります。
餅のような食感で、ユズの香りとみその味、噛めば噛むほど味がある素朴なお菓子です。堅くなったものは焼くか、蒸せば又おいしく食べることができます。

参考文献

「日本の食生活全集熊本」編集委員会編 『日本の食生活全集43 聞き書 熊本の食事』 農山漁村文化協会 1987
『肥後の味 上』 TKUテレビ熊本編集・発行 1986

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