栗崎の天神樟(くりさきのてんじんくす)宇土市
所在地
宇土市栗崎町
利用案内
- 駐車場:栗崎公民館を利用(5台駐車可能)
- トイレ:なし
解説
一本の木が森をつくる
宇土市の新興住宅地や団地などから少し郊外に出ると水田が広がっています。平地から丘陵地に入る栗崎町には雑木林や竹林が広がっています。幹線道路になるウキウキロードからわずかに200mほど離れた小さな道沿いに、宇土市でも最大級のクスノキがあります。
道沿いの小さな標識から、山へ登ること50mほどで菅原神社(1504年建立肥後国誌から)が見えます。階段の下から見ると、沢山の木が森を作っているように見えますが、階段を上るにつれ、それが一本の木から分かれていることに気づくことでしょう。階段を上る途中では一本の木に見えますが、よく見ると高さ3mくらいのところから3本に分かれ空に向かって大きく張り出しています。
天神樟は、樹齢は400年以上と見られます。幹周りは約15m、木の高さは20mを超えます。また、枝は左右30mほどで、境内をほぼおおいつくすほどの大きさです。
地域の人には氏神様のご神木として信仰され、戦前までは12月5日に「栗崎の火焚き祭り」が行われていたそうです。このときには、クスノキの前に薪を積み上げ、枝に火が届くほどたかれていたそうです。
宇土半島にはいくつかの大クスノキがみられ、郡浦(こうのうら)の天神樟、馬門の歳の神の樟、打越の天神樟、大見の年祢宮(としねぐう)の樟などがあります。
参考文献
高野和人編纂 『肥後国誌』 青潮社 2000
上米良利晴編著 『熊本県神社誌』 青潮社 1981
周辺情報
近くには、轟水源、轟御殿、船場橋、宇土城跡などがあります。