前のページに戻る

仙酔峡のミヤマキリシマ(せんすいきょうのみやまきりしま)阿蘇市

仙酔峡のミヤマキリシマのイメージ1
仙酔峡のミヤマキリシマのイメージ2

所在地

阿蘇市一の宮町宮地

利用案内

  • 駐車場:約150台
  • トイレ:あり

解説

ピンクの絨毯(じゅうたん)、ミヤマキリシマ

ミヤマキリシマの特徴

ミヤマキリシマはツツジ科の常緑低木です。九州特産で、阿蘇、久住、雲仙、霧島の諸火山の高所に自生し、阿蘇では火口丘郡の上部で、標高およそ800~1500メートルに普通に見ることができます。群落は仙酔峡・山上バスターミナル付近、往生岳、高岳南面などにあります。5~6月に紅紫色の濃淡いろいろの花が咲き、ごくまれに白色の花も咲きます。ヤマツツジの赤色と異なり紫色を帯びています。葉はヤマツツジに比べ小型です。

火口近くに分布する理由

ミヤマキリシマの自生地は火口丘群の外縁部およびそれに近い部分が主体で、標高が高くて厳しい気象条件の他に、時折火山活動の害を受け、火口から出る亜硫酸ガスにもかなり強いと見られます。また、ミヤマキリシマは火山灰に半ば埋もれても枝から発根する能力があります。他の植物が生育できない環境に耐えることができるので、生存競争にも有利で、独特の半円に近い樹形を保ち、生き延びることができます。火山の環境に適した植物です。

その他の植物

春から初夏にかけてが、ミヤマキリシマをきれいに見ることができる時期です。ミヤマキリシマ以外に見ることができる植物として、マイズルソウ、イワカガミの花を見ることができます。また、秋にはリンドウ、ヤマラッキョウの花や草紅葉を見ることができます。

火口付近に生育する植物

火口付近は、植物にとって非常に厳しい生育環境です。土は肥料分が少なく、強い酸性という特徴を持っています。また、露出した土地は強い日射で乾燥し、雨が降るとすぐに表土は流出してしまいます。そんな場所でも生息する植物としてイタドリがあります。この植物は地下茎で繁殖することで群落を形成していきます。

仙酔峡つつじ祭り

毎年ミヤマキリシマが咲き乱れる5月上旬から下旬にかけて行われるのが、この仙酔峡つつじ祭りです。九州一円からの多くの観光客で賑わいます。コンサートやスポーツ大会などのイベントも催されます。

参考文献

熊本県大百科事典編集委員会編 『熊本県大百科事典』 熊本日々新聞社 1982

周辺情報

近くには、アゼリア21、古代の郷美術館、国造神社、阿蘇神社、小嵐山、中通古墳群、古閑の滝などがあります。

地図

ページの先頭へ戻る