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久老のタブノキ(きゅうろうのたぶのき)山鹿市

久老のタブノキのイメージ1
久老のタブノキのイメージ2

所在地

山鹿市鹿北町岩野

利用案内

  • 駐車場:なし
  • トイレ:なし

解説

鹿北一の大タブノキ

久老(きゅうろう)のタブノキ

山鹿を過ぎて国道3号を真っ直ぐ福岡方面に進み、鹿北町の中心地四丁を過ぎて栗瀬の交差点を岳間方面へ右折します。500mほど進み、左折すると岩野小学校の正門が見えて来ます。そのまま小学校の敷地に沿って道路を進み、小学校のグラウンドを過ぎたあたりから右に下ると尾谷地区となります。尾谷公民館前を右に田畑やスギ林を望みながら1km程登っていくとそこが久老地区です。そのまま数軒の家の間を抜けていくと、右手の作業小屋の屋根越しに大きな老木が見えてきます。これが久老のタブノキです。最近では、樹勢も衰え気味で、枝先に枯れ枝が目立ち、樹洞があちこちにできてしまいました。かっての元気だった頃の勢いを取り戻して欲しいものです。

水の守り神?

この木は、鹿北町では最も古く、大きいタブノキといわれています。樹齢は約700年と推定されており、幹周りが4.5mもあります。また、町の天然記念物にも指定されています。
根元には泉が湧いていますが、以前は水量も多く、この地区に上水道が整備されるまでは、地元の人々はこの湧水を飲料水として利用したり、この場所を洗い場として活用したりしていたそうです。そのため、地域の人々の語らいの場所でした。しかし現在では、水量も少なく、水質も良くないので、飲料に利用することは無いそうです。
しかし、今でも水神さんがお祀りしてあり、大切にされていることが伺われます。

タブノキってどんな木?

クスノキ科の常緑高木で、暖帯に分布し、照葉樹林をつくる主要な樹木の一つです。山地にも見られますが、海岸近くに見られることが多い木です。幹は家具や建築の材料として利用されますし、葉と樹皮は線香の原料としても利用されるそうです。
花期は5月頃で、果実は8~9月頃に黒紫色に熟します。直径は約10mmの球形で、指でつぶすとタブノキ独特の臭いがして、指が紫色に染まります。果実の下には6個のがく片が残っており、くるりと反り返っています。ヒヨドリやツグミ、ムクドリなどは、この実がとても好きなようで、熟した頃にはたくさん集まってきます。

参考文献

『鹿北町文化遺産マップ』 鹿北町・鹿北町老人クラブ連合会 1996
『くまもと自然大百科』 熊本日日新聞情報文化センター 1995

周辺情報

近くには、道の駅かほく「小栗郷」や幸の国健康温泉館「ゆーかむ」、岳間渓谷キャンプ場などがあります。

地図

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