前のページに戻る

ヒメボタルと湯舟の堤(ひめぼたるとゆぶねのつつみ)菊池市

ヒメボタルと湯舟の堤のイメージ1
ヒメボタルと湯舟の堤のイメージ2
ヒメボタルと湯舟の堤のイメージ3

所在地

菊池市旭志麓

利用案内

  • 駐車場:20台
  • トイレ:なし

解説

山のホタルを見守る大地がある!

山のホタルってどんなホタル?

この地区を流れる川にはどこにでもホタルがいることで有名な菊池市旭志では、山の中にもホタルがいます。ヒメボタル(姫蛍)といって体長5mm~9mm程の小さなホタルです。湯舟の矢護(やご)神社周辺の森に棲んでいます。日本で良く知られているゲンジボタルやヘイケボタルは、幼虫の時にカワニナなどの淡水性の貝類を食べる水生のホタルですが、このヒメボタルは、幼虫の時、陸上にすむ巻き貝のなかまのカタツムリ類やオカチョウジガイなどを食べて成長します。
ヒメボタルは、ゲンジボタルやヘイケボタルと比べると、陸に棲み、体が小さいことの他にもいくつかの特徴があります。一つは、メスの体がオスより小さいことです。もう一つは、メスの後ろ羽が退化し、飛んで移動できないことです。もともとホタル類は、移動力は小さいのですが、ヒメボタルの場合は極端に移動力がありません。それで、毎年かぎられた場所で繁殖します。ゲンジボタルの多い菊池市旭志ではめずらしいホタルです。ちなみに、ヒメボタルの成虫は、オスは0.5秒に1回のフラッシュのような光を連続して発し、メスはオスを誘引するための光を間隔をおいて発します。

ホタルの棲む山の横に大池があった。

ヒメボタルの棲む森の横には「湯舟の堤」とよばれる大きなため池があり、嘉永6年(1853年)から安政年間(1854~60年)にかけて建設された人工の大池です。
大津手永総庄屋・山隈権兵衛を工事監督に起用しましたが、途中で病死したために、息子の新左衛門が後を継いで完成しました。その後、何度か改修がありましたが、老朽化が激しいため昭和56年(1981年)から全面的な大改修を行い、現在でも78haの水田を潤しています。

家族連れでもにぎわうスポット

溜池の周囲では四季の草花がたくさん見られます。特に紅葉の頃の景色は池にもその色がうつり見事です。
ピクニックの場所としてもにぎわいますが、魚釣りファンにも見のがせないスポットとなっています。放流されたコイやフナなどが釣り人を楽しませてくれます。
また、バードウォッチングで、小型の魚をねらうカワセミやヤマセミを見つける楽しみもあります。冬にはオシドリやマガモ、コガモなどのカモ類が来ることもあるそうです。いずれも、釣り人の少ない時にその姿を見ることができます。

参考文献

旭志村史編纂委員会 『旭志村史』 旭志村 1993
栗林慧 『科学のアルバム ホタル 光のひみつ』 1991
大場信義 『ホタルの里 森の新聞4』 1996

周辺情報

近くには、四季の里や道の駅旭志などがあります。また、ホタルの生息地や水神木、馬頭観音のタブノキなどがあります。

地図

ページの先頭へ戻る