前のページに戻る

ハマジンチョウ群落(はまじんちょうぐんらく)苓北町

ハマジンチョウ群落のイメージ1
ハマジンチョウ群落のイメージ2

所在地

天草郡苓北町富岡

利用案内

  • 駐車場:頼山陽公園に5台
  • トイレ:

解説

海岸に群生する南方系の珍しい樹木

県指定天然記念物「ハマジンチョウ群落(ぐんらく)」

富岡半島の東端から南へのびる砂洲を巴崎(ともえざき)といいます。そこに、ジンチョウゲに似た樹木が長さ100m程にわたって群生しています。これが、ハマジンチョウです。南方系の珍しい植物で、昭和57年にその群落が県の天然記念物に指定されました。「−レッドデータブックくまもと2009−」では、絶滅危惧1A類に指定されています。

「ハマジンチョウ群落」のようす

巴崎は、延長1.5km、幅10mほどの細長い砂洲(さす)です。「ハマジンチョウ群落」は、その中程に見られます。木の高さは、1~2m、枝を海岸に広げるようにして、最も波打ち際に生育しています。

「ハマジンチョウ」ってどんな植物

「ハマジンチョウ」という和名は、浜に生え、沈丁花(ジンチョウゲ)に似ていることからつけられました。ジンチョウゲは、よく庭等に植えられていて早春にあでやかな香りを放つ花を咲かせるのでご存じでしょう。そのジンチョウゲに肉厚の葉や樹形など一見するとよく似ているのですが、実は、ジンチョウゲはジンチョウゲ科、ハマジンチョウはゴマノハグサ科(APGⅡ分類体系)に属する別のなかまで分類上では異なっています。よく似ているのは、他人のそら似なのです。

巴崎でみられる海岸植物

ここには、ハマジンチョウの他にも、ハマヒルガオ、ハマナデシコ、ハマエンドウ、ハマサジ、ハマグルマ、ボタンボウフウ、タイトゴメなど、海岸特有の植物が豊富に生育しています。

参考文献

『熊本県の天然記念物第5集 天然記念物・刀剣』 熊本県教育委員会 1985
『山渓カラー名鑑 日本の樹木』 山と渓谷社 1985
熊本県希少野生動植物検討委員会編著 『熊本県の保護上重要な野生動植物−レッドデータブックくまもと2009−』 熊本県環境生活部自然保護課 2009

周辺情報

富岡半島には、海中公園、海水浴場などの施設があります。

貴重な野生植物の保護の観点から、また、ハマジンチョウ群落周辺は私有地のため、立ち入りができません。ハマジンチョウの観察は、頼山陽公園へおこし下さい。(2024.1追記)

地図

ページの先頭へ戻る