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龍ヶ岳のウバメガシ林(りゅうがたけのうばめがしりん)上天草市

龍ヶ岳のウバメガシ林のイメージ

所在地

上天草市龍ヶ岳町

利用案内

  • 駐車場:ミューイ天文台に20台程度
  • トイレ:あり

解説

龍ヶ岳のウバメガシ林

ウバメガシは、良質の備長炭になる。

ウバメガシは、暖地の海岸に多いブナ科の照葉樹で、まれに海岸から少し離れたところにも自生します。しばしば、生け垣に植えられることもあり、大きなものは高さ10m、幹周り60cmに達するところもあります。多くは、3~5mでよく分岐し、葉の表面には光沢があります。花は5月頃に咲き、雌雄同株。堅果(けんか)はドングリともいい、年内はごく小さくて越冬し、2年目に成熟して長さ2cm程になります。また、ウバメガシからは、備長炭と呼ばれる良質の白炭ができます。

龍ヶ岳山頂付近

龍ヶ岳の山頂付近には、県内でもごく珍しいウバメガシ林があります。山頂付近の絶壁に沿って発達しており、大きいものは、樹高約5m、幹周り15cmになります。この林内には、アカマツ、イヌツゲ、クスノキ、ホソバイヌビワ、タブノキ、トベラ、シャリンバイ、モチノキ、ヒサカキ、カクレミノ、クロキ、ハクサンボクなどの樹木があり、林床には、ヒトツバ、ススキ、ツワブキ、テイカカズラなどの草本やつる植物が見られます。ウバメガシ林は、対岸の御所浦町牧島の海岸付近で見られ、土壌が浅く、乾燥した環境に適応した植物群落だといえます。
これらのウバメガシ林は、全国的に見ても貴重な植物群落なので、いつまでも手を加えずに保存して欲しいものです。 また、山頂付近には展望台やミューイ天文台、キャンプ場があります。キャンプ場にはアスレチック広場、バンガロー、ロッジ、テニスコートなどの施設があります。周囲を散策できる遊歩道も整備されているので、ちょっとその気になって、自然観察などをしてみてはいかがでしょうか?

参考文献

『熊本百名山』熊本日々新聞社 1998
『原色日本植物図鑑木本編2』北村四郎保育社 1979

地図

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