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麻生原のキンモクセイ(あそうばるのきんもくせい)甲佐町

麻生原のキンモクセイのイメージ1
麻生原のキンモクセイのイメージ2

所在地

上益城郡甲佐町麻生原

利用案内

  • 駐車場:15台
  • トイレ:あり

解説

日本一の「キンモクセイ」

鎌倉時代から生きています

「麻生原のキンモクセイ」は、昭和9年12月28日、国の天然記念物に指定された国の宝物です。この木は、樹齢750年を越える老木で、鎌倉時代から麻生原の地とそこに住む人々を見守ってきました。高さ約20m、枝は半径10mで四方に伸び、幹まわりも3m以上という堂々とした大木で、大きさにおいては日本一の折紙がつけられています。「キンモクセイ」という名前で呼ばれていますが、本当はウスギモクセイという種類の木です。
この木は、麻生原居屋敷観音の境内にあります。そこは、古くから村の人々の集う場であり、子どもたちの遊び場でもあったようです。また、全国に知られたこの木を見るために、近くの市町村はもちろん、遠くは山口、福岡、鹿児島あたりからも足を運ぶ人が多く、その数は毎年3000人を下りません。そこで、花の咲く頃には、村の人々が「麻生原のキンモクセイ」を見に訪れた人々をもてなしてくれます。土曜日や日曜日には、子どもたちもお茶などを出したりして手伝っています。 周辺の道は狭いのですが、最近、50mほど離れた広い道路沿いに駐車場が整備され、さらに訪れやすくなっています。

花が2回も!緑川を渡る甘い香り

ウスギモクセイの花この「麻生原のキンモクセイ」の特徴は、花を毎年2回も咲かせることです。秋の彼岸の頃に一度花を咲かせ、10月に入ってもう一度花を咲かせます。薄黄色の花で、その香りはとても優しくて甘い香りです。花が咲く時期には、その香りが村全体をつつみ、緑川を渡って、2kmほど離れた対岸の糸田まで漂います。
二十年ほど前までは、わらべうたに「花の麻生原、御所どころ」と歌われたように、観音堂がすっぽり花の中に吸い込まれるように枝が茂って垂れ下がっており、花に手が届くほどであったようです。

町のシンボルとして

「麻生原のキンモクセイ」は甲佐町のシンボルとして大切に保護されています。町では「麻生原のキンモクセイ」が根を張るように、周辺の土地を購入し、現在は公園として整備されています。

参考文献

『史跡 こさ』 甲佐町教育委員会編集・発行 1995
『甲佐町の文化財』 甲佐町・甲佐町教育委員会・甲佐町文化財保護委員会

周辺情報

甲佐町には、井戸江峡キャンプ場、やな場、津志田河川自然公園、船津東前横穴群、甲佐城跡、鵜の瀬堰、早川城跡、目野薬師如来および12神像、円福寺跡阿弥陀如来像、貝の化石出土地があります。

地図

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