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日平川のゲンジボタルとヘイケボタル(ひびらがわのげんじほたるとへいけほたる)和水町

日平川のゲンジボタルとヘイケボタルのイメージ1
日平川のゲンジボタルとヘイケボタルのイメージ2

所在地

玉名郡和水町日平

利用案内

  • 駐車場:10台ほど道路脇の広いところに止められる。
  • トイレ:なし

解説

日平川では、2種のホタルを同時に観察できます。

この日平川では、5月中旬~6月上旬にかけて、ゲンジボタルとヘイケボタルの観察ができます。

ほたるの生態は?

ホタル類は世界中で約2100種あり、日本では9属44種(2亜種)が確認されていますが、そのほとんどは陸生です。ゲンジボタルやヘイケボタルのような水生のホタルは、世界的には非常に珍しく、5種が確認されているのみです。そのうち日本には4種が生息しています。日本のホタルで有名なのはゲンジボタル(水生)、ヘイケボタル(水生)、ヒメボタル(陸生)などです。この日平川で見られるホタルはゲンジボタルとヘイケボタルです。ちなみに、羽化したゲンジボタルの生存期間は大変短く、普通2~3週間しか生きられません。この間に水中の苔や草の根に卵を産みます。卵は1ヶ月後に孵化し、1.5mm位の幼虫となり、すぐに水中生活に入り、カワニナを食べて、翌年の4月頃までを水中で生活します。幼虫は4月頃の雨の夜に上陸し、川岸の土中の3~4cmの深さのところで、さなぎとなって3週間ほどかかって成虫へと羽化します。

ホタルはなぜ光るのでしょうか?

ホタルは夜行性で夜に飛び回って、雄は雌を探します。その際、ホタルはお尻の明かりを規則的に明滅させることによって、求愛行動を行っています。ホタルの種類によって光り方や波長が異なり、ゲンジボタルは約2秒の周期で点滅を繰り返します。このことで、種類の違う相手を見分けることができるのです。日没後約2時間前後にオスは飛翔し、葉の上等にいるメスに光によりアピールします。

ゲンジボタルが減ってきているのはなぜ?

ゲンジボタルの数は全国的にだんだん減少しています。ゲンジボタルの生息にとって、1.ある程度美しい水、2.餌(カワニナ)、3.水辺の土、の三つが必ず必要です。もし、これらの内の1つでも欠けると生息できなくなります。特に汚れた家庭排水や農薬などの影響により餌となるカワニナが各地で減少していることが、近年減少している一番の原因のようです。また、コンクリートの護岸を行うとどんなにきれいな川でもサナギになるとき上陸できないので、致命的な影響を与えます。この日平川でホタルを観察する際にも捕まえて持ち帰ったりせず、ゴミなどを散らさずマナーを守って観察しましょう。

参考文献

熊本日日新聞情報センター 『くまもと自然大百科』p.428、480−481 熊本日日新聞社 1995
『大自然の不思議 昆虫の生態図鑑』p.58−59 学習研究社 1993
和水町ホームページ  http://www.town.nagomi.lg.jp/

周辺情報

近くには、トンカラリン、江田船山古墳、和水町歴史資料館、菊水ロマン館などがあります。

地図

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