マナブ間部

マナブ間部は1924年不知火町生まれ。10歳で移住したブラジルでは、コーヒー農園の作業が休みになる雨の日を制作にあて、日系人画家から油絵の手ほどきを受けました。はじめは風景や人物など再現描写的な作風でしたが、1950年代からは抽象的な表現を模索するようになります。当時のブラジル画壇の影響や、この頃から始まった現代美術の大規模国際展覧会「サンパウロ・ビエンナーレ」にも大きな刺激を受け、次第に自然の形態や色彩を離れ、色面の構成や大胆な構図でマナブ間部の表現を展開していくことになります。

マナブ間部《大陸》1990年

作者略歴

1924年 熊本県宇土郡不知火村(現宇城市不知火町高良)に生まれる。
1934年 家族とブラジルへ移住。
1945年 油絵を描き始める。
1950年 リオデジャネイロ国立近代美術館展 初入選。
1952年 第1回コロニア展大 銀賞。
         第47回サンパウロ美術展 名誉賞。
         以後、毎年様々な受賞を重ねる。
1959年 第1回レイネル賞。
         第5回サンパウロビエンナーレ展 国内大賞。
         第1回パリ青年ビエンナーレ展 留学賞および最高賞。
         南米作家招待展 ダラス美術館買い上げ賞。
         米タイムズ紙が1959年をザ・イヤー・オブ・マナブ・マベとして、最多受賞の紹介記事を掲載。
1960年 第30回ベニスビエンナーレ展 フィアット賞。
         初の外国個展(モンテビデオ・ブラジルーウルグァイ文化院)。
1962年 第1回南米ビエンナーレ展 最高賞(ゴルドバ)
1970年 日本初の個展(東京高島屋)。
1972年 「ブラジル独立150周年展」(東京ヤクルト本社)。
         日伯現代美術展を創立する。
1975年 回顧展(サンパウロ美術館)。
1978年 回顧展(熊本県立美術館・神奈川県立近代美術館・国立国際美術館)。
1980年 パンアメリカン・ユニオン(ワシントン)のパネルを制作する。
         個展(ワシントン ラテンアメリカ近代美術館)。
1982年 熊本県立劇場の緞帳を制作する。
1986年 回顧展(サンパウロ美術館)。
1988年 個展(パリ スペースラテンアメリカ画廊)。
1989年 個展(ニューヨーク コウロス画廊)
1991年 個展(パリ デブレ画廊)。
1992年 個展(サンパウロ カーザ・デ・ブラジレイラ美術館)
         個展(リオデジャネイロ近代美術館)
1996年 回顧展(熊本県立美術館)。
         熊本県庁新庁舎に油絵「ひのくにの詩」が飾られる。
         サンパウロの病院で死去(73)

ページの先頭へ戻る